国土資源部広州海洋地質調査局が作成した「南中国海北部神狐海域メタンハイドレートのボーリング調査結果報告」がこのほど、最終審査を通過した。報告によると、南中国海北部の神狐海域でボーリング調査を行ったところ、11カ所で「燃える氷」と言われるメタンハイドレートを確認、埋蔵量は約194億立方メートルに上る見込み。人民網が31日伝えた。
広州海洋地質調査局によると、2007年5月、同局は中国初となるメタンハイドレートのボーリング調査を神狐海域で52日間にわたって行った。掘削した13カ所のうち、3カ所でメタンハイドレートを発見、サンプルを回収した。
その後2年かけて調査した地域のメタンハイドレート量を計算し、調査報告を提出した。研究者によると、140平方キロメートルにわたる調査地域のうち、11カ所でメタンハイドレートが確認、鉱区の総面積は約22平方キロメートル、鉱層の有効厚さは平均約20メートル、埋蔵量は約194億立方メートルに上る見込み。
さらに驚くべきデータがある。研究者がサンプルに含まれる気体成分と同位体を分析したところ、同地域のメタンハイドレート層の主な気体はメタンで、その平均含有量は98.1%に達し、微生物が気体の元となっていることがわかった。
メタンハイドレートが確認された3カ所の飽和率はそれぞれ最高値が25.5%、46%、43%と、世界ですでに発見されているメタンハイドレート埋蔵地の中で最も高い数値だという。