2011年01月03日-01月07日
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海洋石油・天然ガスの年間産出量、5千万トンの大台突破

2011年01月06日

 中国海洋石油総公司は4日、同社による石油・天然ガスの年間産出量が2010年、初めて石油換算で5千万トンの大台を突破し、5180万トンに達したことを明らかにした。海洋石油・天然ガスの年間産出量が、大慶油田1カ所分の生産規模に相当したこととなる。このことは、中国石油工業の基本的構造がこれまでの陸上をメインとした構造から、陸上・海上が統一的に計画され、同様に重視される方向へと発展していることを表し、国家エネルギーの多元的な安全保障に向けて、非常に大きな意義を持つ。「科技日報」が5日に伝えた。

 新中国工業の旗印である大慶油田は、年間産出量5千万トン以上を27年間にわたって維持するという奇跡的な記録を樹立した。これにより、同油田は年間産出量5千万トンのシンボルとされている。国は大慶油田と同規模の油田を10カ所見つけることを提起しており、「海上の大慶油田」もそのうちの1つとなる。

 中国海油の傅成玉総経理は「海上の大慶油田が完成したことで、幾世代にもわたる石油業界関係者たちの夢が実現した」と述べる。同氏によると、中国の海洋石油は年間産出量がゼロから9万トンに達するまでに約22年、9万トンから100万トンに達するまでに12年、100万トンから1000万トンに達するまでに6年、1000万トンから5000万トンに達するまでに14年を費やしたという。大慶油田は国家経済が極めて困難だった時期に、計画経済体制下において全国の力を結集させて完成させた新中国初の大型油田であり、国家経済の発展に向けて大きな貢献を果たした。一方「海上の大慶油田」は改革解放の中、対外開放と市場化、国家政策によるサポートに頼りつつ、幾世代にもわたる関係者が苦労と開拓を積み重ねて完成させたもので、新たな時期の中国石油工業発展における重大な成果だと言える。

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