2011年01月17日-01月21日
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中国 クラゲ大量発生に関する研究計画を始動

2011年01月18日

 世界的なクラゲの大量発生は、漁業と観光業に益々大きな影響を及ぼしつつある。青島では15日、近海におけるクラゲ大量発生の鍵となるプロセス、メカニズム及び生態学的影響に関する研究計画が始動した。新華網が17日に伝えた。

 同計画は中国の重点基礎研究発展計画のひとつであり、中国近海で大量発生しているクラゲの生物学的特長、成長モデル、生態の適応戦略を明らかにし、大量発生の鍵となるプロセスとコントロールメカニズム、大量発生が海洋環境と生態システムに及ぼした影響とメカニズムを特定し、クラゲの持続的な大量発生による、中国近海の生態システムの変化を予測し、クラゲ被害への対策を打ち出すことが目的。

 同課題の首席科学者である、中国科学院海洋研究所の孫松介研究員によると、同計画はクラゲ被害が頻繁に発生している東中国海と黄海を主な研究区とし、研究においては、実験生態学、制御生態系の実験、自然海域における隔離対比実験、野外現場での調査などが採用される。

 同プロジェクトは科学技術部からの経費2800万元を獲得、5年間連続で行われていく。研究チームは中国科学院科学研究所、中国海洋大学厦門大学、中国水産科学院黄海水産研究所、天津科技大学などの科学者30人で構成される。

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