2011年01月24日-01月28日
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5千年前に建てられた巨大建築が陝西省で発見

2011年01月25日

 5千年前の黄土高原に建てられた、数百人を収容して会議が開けるような、単体面積が300平方メートルを超える巨大建築を考古学者が陝西省で発見した。すでに発見されている同時期の単体建物の中では最大のもの。新華社のウェブサイト「新華網」が24日伝えた。

 陝西省考古研究院の張鵬程氏によると、同省の白水河流域には多くの仰韶(ぎょうしょう)文化の遺跡が分布している。特に下河遺跡では今から約5千年前の大型建築物が2棟発見されており、うちひとつは残存する部分だけで建築面積263.4平方メートル、使用面積217平方メートルにもなる。

 張氏によれば、今回発見された建物は最大支柱間距離21メートル、復元後の建築面積は364.85メートル、使用面積304.5メートルになり、同時期の単体建物としては最大のものだという。

 この巨大建築を完成させるため、次の2つの工夫が凝らされているという。ひとつは、建物の中心に直径40センチの4本の柱を建て屋根の重さを支えること。次に、二重壁を隙間なく重ね合わせる構造、特に内側の壁には柱を入れた巧妙な設計がしてあり、これによって屋根の一部の重さを支えるだけでなく、建物全体を安定させる重要な役割を果たしている。

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