2011年02月21日-02月25日
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中国、10年後には世界最大の太陽光発電製品消費国へ

2011年02月25日

 世界をリードする太陽光発電製品メーカー、無錫尚徳電力の施正栄董事長兼CEOは23日、上海で行われた「2011年国際太陽エネルギー産業・太陽光発電産業フォーラム」に参加した際、「アジアは10年以内に世界最大の太陽光発電市場となるだろう。中でも中国はアジア最大の市場となり、世界最大の太陽光発電製品消費国となる可能性が高い」と述べた。新華網が23日に伝えた。

 これまで太陽光発電産業の「根拠地」であった欧州市場では近年、飽和が近づいており、ドイツやフランスなどでは次々と太陽光発電の買い取り価格を低下させる措置を打ち出し、政策による産業の支持が弱まり続けている。世界最大の太陽光発電消費市場である欧州での政策の支持が弱まったことで、世界の太陽光発電業界には寒風が吹いている。太陽光発電市場調査会社のSolarbuzzは最新の報告の中で、世界の太陽光設備メーカーの在庫過剰は2010年第4四半期に前年同期比26%増の過去最高に達し、2011年の生産能力余剰リスクが高まったと指摘した。

 欧州で優遇政策が撤廃される一方で、米国やアジアなどの新興市場では太陽光発電製造設備のニーズが増加しており、将来的に太陽光発電市場を支える重任を負うこととなりそうだ。関係者は、「アジアの太陽光発電製造設備ニーズの増加は今年の太陽光発電産業の収入増加に向けた主な推進力となるだろう」と述べる。

 中国の太陽光発電市場はまもなく発展を迎えようとしている。施正栄氏は、中国は5年以内に太陽光発電の主要消費市場となるだろうとの見方を示す。

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