2011年03月01日-03月04日
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中国産ワクチンが国際市場に供給へ

2011年03月03日

 世界保健機関(WHO)は北京でこのほど、中国のワクチン監督・管理体系がWHOの審査に合格したことを明らかにした。このことは、中国産ワクチンの品質が信頼でき、その安全性と有効性が国際標準を満たしていることを表す。中国産ワクチンはこれにより、WHOの認定に申請し、国連によるワクチン調達の対象となり、国際市場に供給する資格を持ったことになる。「新京報」が2日に伝えた。

 中国産ワクチンの審査合格を発表したWHOの代表は、「中国は今後1-2年間のうちに、平価ワクチンの主要供給国の1つとなるだろう」と述べる。

 中国はワクチン生産大国だ。現時点でワクチン生産企業は36社あり、27種類の病気に対応する49種類のワクチンを生産でき、年間生産能力は10億本と、世界でもトップクラスとなっている。しかも、中国産のワクチンは先進国のワクチンと比べ、品質は同レベルでありながら価格は安く、WHOや国連に「平価ワクチン」と評価されている。

 しかし、これまで長年にわたり、中国のワクチン監督・管理体系は国際基準を満たしているという評価に欠けていた。国家食品薬品監督管理局の邵明立局長は、「国産ワクチンはこれまで真の意味で海外進出していなかった。一部の企業の少量のワクチンが、寄贈や国家間の単一的な貿易などを通じて国外に渡っているのみで、輸出の量と範囲は限られていた。国際的な慣例では、ワクチンが国連による調達計画の対象とされるまたは、他国・地域の認可を得るためには、まずWHOに認定されなければならない。中国のワクチン監督・管理体系がWHOの審査に正式に合格したことは、中国のワクチン企業がWHOの認定に申請でき、国際市場での競争に参加できることを意味する」と述べる。

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