2011年03月07日-03月11日
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遺伝子組み換え作物の作付拡大、過去最速

2011年03月10日

 国際アグリバイオ事業団(ISAAA)は7日、2010年の世界での遺伝子組み換え作物の作付面積が、09年比10%増加の1億4800万ヘクタールとなったことを北京で発表した。作付面積のトップ5は米国、ブラジル、アルゼンチン、インド、カナダで、中国は6位。人民網科技チャネルが9日伝えた。

 2010年は遺伝子組み換え作物を取り入れた国が25から29に増え、パキスタン、ミャンマー、スウェーデン、ドイツで作付が始まった。140万人の農民が新たに遺伝子組み換え作物を試み、すでに作付を行っている農民は1540万人に達した。うち1440万人が発展途上国の、資源の乏しい小規模農家。

 主に遺伝子組み換え作物の作付を推進している中国を含む5つの発展途上国(インド、ブラジル、アルゼンチン、南アフリカ)の2010年の作付面積は合計6300万ヘクタールで、世界全体の43%に相当する。ISAAAは世界での遺伝子組み換え作物拡大の希望を中国などの発展途上国に託している。今回の報告を発表したジェームス氏によれば、世界経済の軸が中国などの新興国に傾き始めているとし、この傾向はバイオテクノロジー関連の作物にも影響するとの見方を示した。さらに途上国の遺伝子組み換え作物作付の割合は2015年までに産業国を上回ると予測した。

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