2011年03月07日-03月11日
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三峡発電所の送電プロジェクトが約20年を費やして完成

2011年03月11日

 国家電網などによると、三峡地下発電所の超高圧送電線路の最後の区間の確認検査が無事終了した。これにより計画と建設に20年近くを費やした三峡発電所の送電線路プロジェクトが全て完成した。新華社のウェブサイト「新華網」が10日付で伝えた。

 三峡の左岸発電所と右岸発電所は70万キロワット発電機26台を設置しており、設備容量は1820万キロワット、年間発電量は847億キロワット時に上る。建設中の三峡地下発電所は右岸にあり、70万キロワットの水力タービン発電機6台が設置される。三峡発電所自体の電源用の5万キロワット発電機2台を加えると、三峡発電所の総設備容量は2250万キロワット、年間発電量は1000億キロワット時に達する。

 三峡送電システムプロジェクトは1992年に全人代で認可された国家エネルギー重点プロジェクトで、総投資額は348億5900万元。送電線の総延長は6519キロで、華中、華東、華南、西南地区の160余りの県レベル行政区に跨り、世界で最も規模が大きく、技術的にも最も複雑な交流直流混合送電システムと讃えられている。

 三峡送電システムプロジェクトは経済、社会、環境保護の各面で重大な効果と利益をもたらしている。同プロジェクトは運用開始以来、三峡水力発電のクリーンエネルギーの送電と利用を確かなものとし、平穏で比較的速い経済・社会発展をエネルギー面から力強く支え、今年1月には国家科学技術進歩一等賞を授与された。

 三峡送電プロジェクトによる累計送電量は2010年末までに4492億3000万キロワット時に達した。これは標準石炭換算で1億6200万トン分の発電量に相当する。現在、左岸発電所と右岸発電所の26台の発電機はすべて稼働している。地下発電所の6台の発電機の設置と発電もカウントダウンの段階に入っており、4月には最初の発電機が稼働を開始する予定だ。

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