2011年03月14日-03月18日
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北京市 6千世帯で年内にスマートグリッド導入

2011年03月14日

 北京市では今年、豊台区と朝陽区の6千世帯で家庭用光ファイバの引き込み工事を行い、電力会社とユーザーの双方向通信、家電などの知能化などを実現する計画だ。北京市電力公司マーケティング部のエンジニア・黄宇氏によると、この工事は北京市が現在推し進めるインテリジェント住宅地区(智能小区)モデルプロジェクトの初期工事となるという。新華網が12日に伝えた。

 北京市豊台区左安門ではすでに、インテリジェント住宅地区の試験的な改造工事が完了している。北京市電力公司知能コミュニティプロジェクトの責任者・範国平氏によると、インテリジェント住宅地区内では、光ファイバを通じてインターネット、電気通信ネットワーク、テレビネットワークの三網融合が実現するという。

 インテリジェント住宅地区内の電力網は、ユーザーとの相互通信機能、家電などの遠隔操作機能を持っており、ユーザーは外出先からでもエアコン、テレビ、炊飯器、洗濯機などを遠隔操作することができるようになる。
 
 範国平氏によると、インテリジェント住宅地区では内部のインテリジェント化だけでなく、外部でも省エネ・環境保護、低炭素のライフスタイルが提唱され、クリーンエネルギーを十分に活用、太陽エネルギー、風力エネルギー、天然ガスなどの様々な発電方式を取り入れていくという。

 インテリジェント住宅地区の団地の外には電気自動車充電スタンド3つ、屋上には太陽光発電設備が設置されるほか、団地の庭には風力発電・太陽光発電が可能な街灯が2カ所で設置される。この街灯の頂上部には風力発電モジュールと太陽光発電モジュールが設置されている。

 このインテリジェント住宅地区ではさらに、クリーンエネルギー使用のプロセスで余熱回収を実現、総合的な効率は80%以上に達するという。

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