2011年05月16日-05月20日
トップ  > 科学技術ニュース>  2011年05月16日-05月20日 >  北京周口店で過去最大規模の発掘調査がスタート

北京周口店で過去最大規模の発掘調査がスタート

2011年05月18日

 北京・周口店遺跡第1地点で5月16日、保護目的の発掘がスタートした。今回の発掘作業は1921年の試験的な発掘以来、最大規模の発掘調査となる。新京報が17日に伝えた。

 周口店遺跡第1地点は、「猿人洞」とも呼ばれる。洞窟内の堆積断面は、長期間の自然の侵食と風化により、表面が崩れかけ、空洞化し、ひび割れるなどの危険性があり、崩落や落石の危険もある。これらの危険に対処するため、周口店遺跡管理所と中国科学院古脊椎動物・古人類研究所は共同で、「猿人洞」遺跡の西側断面に対する保護目的の発掘を行っていく。

 周口店の竜骨山に位置する「猿人洞」は1921年、スウェーデンの地質学者・アンデショーンにより発見され、1927年より正式な発掘が始まった。竜骨山は周口店遺跡の中でも最も重要な地点となっており、発掘開始以来、北京原人の化石200点あまりが発見されている。現在、猿人洞の3分の1は手付かずのまま保存されており、古代の人類、地質、環境の研究にとって重要な意味を持っている。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます