2011年06月06日-06月10日
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中国人科学者、欧州における大腸菌被害の謎解明に貢献

2011年06月08日

 ドイツ・中国の共同研究により、欧州各国で猛威を振るう腸管出血性大腸菌(EHEC)感染症の病原菌は、2つの病原菌の遺伝子が交配した毒性の強い新種であることが分かり、世界的に注目を集めている。研究者は3日、「中国はEHEC感染症の謎を究明し、対処をサポートした重要な国だ」と述べた。科学時報が8日に伝えた。

 深セン華大遺伝子研究院の楊碧澄報道官によると、この研究はドイツ・ハンブルクのエッペンドルフ大学病院と深セン華大遺伝子研究院、中国疾病予防コントロールセンター、軍事医学科学院微生物流行病研究所が共同で行ったもの。ハンブルグは今回の感染症の発生地であることから、エッペンドルフ大学病院は主に臨床研究を行い、中国の研究所は主に病原菌の遺伝子分析を担当した。

 華大遺伝子研究院は大腸菌被害の発生後、ドイツ専門家からの協力要請を受け、ただちに専門家グループを結成し、病原菌のゲノム解析とバイオインフォマティクス解析を行った。同研究院は、病原菌のサンプルを受け取ってから3日以内に新型病原菌のゲノム解析を完成したという。

 楊碧澄報道官によると、協力はまだ継続中であり、華大遺伝子研究院は現在、感染症の診断試薬の開発を急ぎ行っているという。

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