2011年06月20日-06月24日
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測位衛星「北斗」、今年10月に全面テストへ

2011年06月20日

 中国の衛星測位システム「北斗」の建設が重要な時期に差し掛かった。今年10月には「北斗」の全面的なテストが行われ、サービス範囲が中国のほとんどの地域をカバーするほか、来年にはアジア太平洋地区に向けたサービス提供が可能となる。人民日報が20日に伝えた。

 中国衛星測位システム管理弁公室の冉承其主任はこのほど、第2回中国衛星測位学術年会に出席し、以下のように述べた。

 測位衛星「北斗」は打ち上げ計画に基づき、これまでに8基が打ち上げられており、システムテストや信号テストのための衛星のほか、「3+3」の基本システム(GEO衛星3基とIGSO衛星3基)が構成された。

 北斗の地上システムはすでに設備開発と設置・調整が完了し、各機能が正常に運行しているほか、ユーザー端末もテストが完了している。今年は年内に3-4基のネットワーク衛星を打ち上げ、中国及び周辺のほとんどの地域に向け、持続的な受動測位、ナビゲーション、タイミングサービスを提供するほか、ショートメッセージ通信サービスを提供する。2012年には5-6基の衛星を打ち上げ、アジア太平洋地域のユーザー向けに受動測位、ナビゲーション、タイミングサービスと、広範囲をカバーする位置情報サービスを提供する。

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