2011年08月22日-08月26日
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中国西部の測量が終了、全陸地国土をカバーする地図が完成

2011年08月26日

 国家測量地理情報局の李維森副局長兼報道官は25日、国務院新聞弁公室が行った記者会見において、中国西部の5万分の1地形図の空白エリアを埋める測量プロジェクトがすでに完了し、中国の陸地国土全てをカバーする5万分の1地形図データ(2万4182枚分)及びデータベースが全面的に完成したことを明らかにした。

 これにより、これまで空白エリアだった中国西部の200万平方キロメートルの地図が完成し、中国のデジタル地理フレームワークが初歩的に完成した。人民日報が26日に伝えた。

 西部測量プロジェクトでは、それぞれ縮尺5万分の1の数値標高モデル、デジタル正射写真、デジタルライングラフ(DLG)、土地被覆図、地形図、写真地形図などが作成されたほか、アルタイ山脈、崑崙山脈、タンラ山脈、ニェンチェンタンラ山脈、カラコルム山脈、ヒマラヤ山脈を含む一部地域では地形の起伏を表した陰影図も作成された。また、青蔵鉄道沿線、空白エリアの県城市街地といった重点エリアでは1万分の1のデジタル正射写真を作成。さらに、高解像度衛星画像データベース、基準点測量データベース、基礎地理情報データベース、総合データベース、西部6省(自治区)の基礎地理情報公共プラットフォーム7つを確立したほか、画像集5冊、シリーズ叢書3冊を出版した。

 西部測量プロジェクトは2006年にスタートし、5年間でのべ7500人を投入、1800万キロにわたる測量の末、6種類・計3万2千枚以上の地形図を作成した。

 この地図は、突発的事件発生時の重要地理情報提供に役立つだけでなく、西部大開発のために信頼性の高い測量情報を提供し、また国家重大プロジェクトや経済発展に向け、重要な計画の根拠を提供するものとなる。

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