2011年09月12日-09月16日
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中国、高緯度寒冷地における水稲栽培に成功

2011年09月13日

 高緯度寒冷地である黒竜江省黒河市愛輝区でこのほど、水稲の試験栽培に成功した。現在のところ生育状況は良好で、豊作が期待できるという。科技日報が13日に伝えた。

 黒河市愛輝区は中国最北の水稲栽培地域であり、世界的にも水稲が栽培できる最高緯度にあたる。ここでの水稲栽培成功は、稲作地帯の北への拡大にとって重要な実践となるほか、黒竜江省の食糧増産および「1500億斤食糧生産能力プロジェクト」の実現にとっても重要な戦略的意義がある。

 愛輝区は年平均気温がマイナス0.05度、水稲の生育期はわずか105-120日しかない上に、有効積算温度が低く、水稲の栽培はこれまで不可能とされてきた。

 しかし、温室での育苗や、田んぼの水温上昇などの技術を取り入れ、高緯度寒冷地での水稲栽培における難関を突破したことで、水稲の品質と生産量は全面的に向上した。専門家の計算によると、同区で試験栽培された稲の1ムーあたり収穫量は600キログラムを超え、収穫量と効果はそれぞれ大豆の4.5倍、2.6倍となる見込み。

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