2011年10月17日-10月21日
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衛星測位システム北斗 、まずは商用車向けにサービス普及

2011年10月25日

 交通運輸部と解放軍総装備部は北京で24日、中国の第2世代衛星測位システム「北斗」の応用モデルプロジェクト始動式を行った。式上で明らかになったところによると、北斗システムは今後、交通運輸業界で7項目の応用モデルプロジェクトを実施する計画で、うち、「重点運輸プロセスのモニタリング・管理サービスモデルプロジェクト」は1つ目のモデルプロジェクトとなる。同プロジェクトは、既存の全国重点商用車ネットワーク制御システムを基礎に、北斗システムと道路運輸業界のニーズを組み合わせ、関連のアプリケーションシステム開発と北斗システムに対応する車載式端末(カーナビ)の設置を通じ、交通運輸業界における北斗システムの幅広い応用を促進していく、というもの。

 北斗システムは国家科技重大特別項目の1つである「中国第2世代衛星測位システム重大特別項目」により開発された中国独自の衛星測位システム。その最大の利用者は交通運輸業界となる。交通運輸業界は「点が多い、線が長い、面が広い、移動する」などの特徴を持っており、衛星測位システム応用・普及の重要分野と言える。特に現在は、北斗システムの利用開始初期にあたるため、車の台数が1千万を越える道路運輸業界での普及は、規模の利益の迅速な実現と使用コストの低下に役立ち、北斗システムの普及に向けた基礎固めとなる。

 現在、同システムには800以上のGPSサービス企業がアクセスしており、各省級プラットフォーム間における車両動態データの伝送・交換を実現している。システム上に登録されている車両数は計105万台に達し、うち、「両客一危(1度の運行距離が800キロを超える旅客運送車と高速道路を運行する旅客運送車、危険品運送車)」車は42万台あまり、オンラインの車両は1日平均13万台に達する。中国広播網が24日に伝えた。

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