2011年11月01日-11月04日
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楊利偉氏:宇宙ステーションは家で例えれば「一戸建て」

2011年11月02日

 中国初の宇宙飛行士であり、有人宇宙飛行プロジェクト弁公室副主任である楊利偉氏はこのほど、「宇宙ステーションが完成すれば、有人宇宙飛行は常態化するだろう」と語り、宇宙ステーションへの期待を示した。新華社が1日に伝えた。

 大まかな計画によると、中国は2020年ごろに有人宇宙飛行計画の第3段階、すなわち宇宙ステーションを完成させる。

 中国の第1期飛行士に選抜されたのは楊氏を含む計14人、現在の平均年齢は47歳だ。楊氏は「打上げ回数が限られる上に、飛行士の年齢にも限りがあるため、全ての宇宙飛行士が任務を実行する能力を備えているとはいえ、一部の人は宇宙に行くチャンスが無い。しかし、宇宙実験室・宇宙ステーションが完成すれば、有人宇宙飛行の回数がますます増え、今後選抜される宇宙飛行士が任務を実行するチャンスは増えるだろう」と語る。

 宇宙事業の発展と宇宙船の改良に伴い、楊氏は宇宙ステーション建設に向け自信を深めている。「中国の宇宙ステーションの重さは60トン級と計画されている。天宮よりも広く、6人が同時に作業できる。もし私が搭乗した神舟5号をワンルームとすると、費俊龍と聶海勝が搭乗した神舟6号の帰還モジュールと軌道モジュールはツールーム、天宮はバストイレ付ワンルームに相当する。そして宇宙ステーションは一戸建て住宅にたとえられる」。

 宇宙ステーションが完成すれば、より良い生活空間と作業プラットフォームが提供されるだけでなく、ペイロードスペシャリストやエンジニアなど、宇宙飛行士以外の搭乗員も宇宙に旅立つ可能性が出てくる。そうなれば、「宇宙への観光客」が神舟に乗って宇宙ステーションを訪れる日も遠くないという。

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