2011年11月07日-11月11日
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中国のネット速度は世界71位、接続費用は先進国の3-4倍

2011年11月11日

 中国電信(チャイナ・テレコム)と中国聯通(チャイナ・ユニコム)が、ブロードバンド接続分野で独占を行っているとして、非難を浴びている。専門家は、「両社のブロードバンドの独占により、他国とのブロードバンドの質に差が生じており、かつアクセススピードに見合わない高額料金を消費者に強いている。今回の件を通じて、電気通信市場の改革を強化し、両社が市場開放化に向かうことを願う。競争により業界の健康的発展を促すべきである」と指摘した。中国青年報が報じた。

 中国工業情報化部の「インターネット・エクスチェンジ・センター、ネットワーク間決済方法」によると、中国電信、中国網通(中国聯通に合併吸収)、教育網等のインターネット企業が、中国電信、中国網通とマルチプロトコルルーターで接続を行う際、ネット間データの通信速度に基づき、「1000元/mbps/月」の基準に従い、中国電信、中国網通に費用を支払うことになる。

 電気通信の専門家、中国科学院の候自強氏はTen、「上述した費用基準は2007年の国際価格に基づき制定された。現在までに変更はなく、しかも国際価格は10分の1まで下がっている。米国ならば5ドル/mbpsだ。これと比較するならば、中国のインターネット企業、特に動画共有サイトのコスト圧力は深刻だ」と指摘した。

 研究レポートによると、中国のブロードバンド接続によるアクセススピードは、2010年現在で世界71位となり、米国・英国・日本といった先進国の平均水準の10分の1に及ばなかった。しかし平均1mbps毎秒の接続費用は、先進国の3-4倍となった。

 情報化分野の専門家、「インターネット週刊」の姜奇平編集長は、「中国電信と中国聯通のブロードバンド独占は、その他の企業の進出を阻み、低いサービス水準により消費者に高額な料金を強いている。中国と諸外国のインターネットデータセンターを見ると、米国や欧州では各社の公平な競争が保証されている。一方で中国の中国電信や中国聯通の独占は、ブロードバンドの発展を阻害している」と指摘した。

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