2011年11月14日-11月18日
トップ  > 科学技術ニュース>  2011年11月14日-11月18日 >  コア技術を欠く中国のLED産業

コア技術を欠く中国のLED産業

2011年11月14日

 第8回中国国際LED展覧会が広州市で開催された。中国のLED照明産業は規模は大きいが強さを欠き、コア技術の欠如と市場での普及難という2つのボトルネックを抱えている。中国科学院中国工程院の会員である師昌緒氏は、LED照明は人々に多くの福音をもたらすと指摘する。中国の照明用電力量は2015年に6000億キロワット時に達するが、一般照明の30%をLEDにすれば、年1000億キロワット時の節電になるとの予測もある。

 2010年の統計によると広東省にはLED企業が3000社近くあり、生産額は853億元で、全国の50%を占めている。2011年には生産額1600億元を超える見通しだ。「だが中国のLED企業の力が強くないことも否定できない」と展覧会の担当者は指摘する。「広東省で最強のLED企業でも、わが国の台湾地区へ行けば上位10社にも入れない」。

 広東省科学技術庁の李興華庁長はLED産業の発展を促し、企業の力を強化するにはコア技術・設備の欠如と、市場での普及の難しさという2つのボトルネックを解消しなければならないと指摘。このため業界に共同イノベーションのシステムを構築すると同時に、政府による一定の市場支援策も必要としている。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます