2011年12月26日-12月30日
トップ  > 科学技術ニュース>  2011年12月26日-12月30日 >  中国インターネット産業 IPv6の時代へ

中国インターネット産業 IPv6の時代へ

2011年12月26日

 国務院は23日に常務会議を開催し、中国の次世代インターネット産業の発展の加速について話し合いを行い、今後の計画を検討した。会議によると、2013年末をめどに、次世代のインターネットプロトコルとなる通信プロトコル「IPv6」の小規模商用化テストを行い、成熟したビジネスモデルと技術発展路線を形成することを目指すという。あるアナリストの予測によると、今後、次世代インターネットのテストは商用化テストの段階に入り、IPv6アドレスに関連した改築・改造の投資規模は2千億元前後に達する見込みで、正式な商用段階に入れば、投資規模は倍増するとみられるという。「国際金融報」が伝えた。

 飛象網の項立剛最高経営責任者(CEO)は「現在採用しているIPアドレス合意はIPv4をめぐるものであり、設定されたネットアドレスは32ビットで、提供するアドレス数は全部で約40億個」と指摘し、世界のネット利用者数の継続的増加に伴い、ネットアドレス資源が徐々に少なくなり、中国地域への割当数は米国よりはるかに少ないこともあり、IPv4に基づくアドレス資源が枯渇しつつあると述べた。

 中国インターネット情報センター(CNNIC)によると、今年6月末時点で、中国のIPv4アドレスは3億3200万個で前年末比19.4%増加し、すでに大陸部ユーザーの需要を満たせなくなっているという。

 それにもかかわらず、今後は物流ネットワーク、「三網融合」(電気通信、ラジオ・テレビ放送、インターネットの3つのネットワークを統合すること)、モバイルインターネットにおけるIPアドレスの需要が大幅に増加する見込みだ。今回の会議では、これら3項目が中国の次世代インターネット産業発展における重点任務になることが確認された。工業情報化部電信研究院がまとめた研究報告によると、中国市場の今後5年間のIPアドレス需要は345億個に達する見込みだ。項CEOは「IPv6合意ではアドレスは128ビットで、2の128乗(約340澗)個のIPアドレスを提供できる」と説明する。ある人のイメージによると、この(約340澗という)数は地球上の砂粒一つ一つがIPアドレスをもつようになるほどの(膨大な)ものだという。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます