2011年12月26日-12月30日
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中国のブロードバンド、回線速度向上が来年の課題に

2011年12月27日

 某報告書はこのほど、中国のブロードバンドが「低品質」、「偽のブロードバンド」と称されており、国民の注目を集めていると指摘した。中国工業情報化部の苗ウ(つちへんに于)部長は、全国工業情報化業務会議の席上で、「ブロードバンドの回線速度向上は、中国工業情報化部の来年の業務重点となる。またネット接続料金の下方調整も推進する」と発言した。新京報が報じた。

 苗部長は、「中国のブロードバンド技術は世界平均レベルに大きく遅れをとっており、かつ過去5年間で世界ランキングでの順位を落とし、現在71位となっている。ユーザーの回線速度に対する満足度が低下を続けており、ブロードバンドの回線速度の向上は、来年の業務重点となる」と述べた。

 2010年末現在、中国のブロードバンド接続普及率は9.6%のみで、先進国の24.3%との間に約15%の開きがある。Topicの統計によると、中国の平均回線速度は1.8Mbpsのみで、世界平均の5.6Mbpsの3分の1にも満たない。

 中国が現在使用しているブロードバンドは、ADSLもしくはダイヤルアップ方式で、光ブロードバンドと比較して回線速度が遅い。これについて苗部長は、「ブロードバンド中国」戦略の実施を推進し、国家政策と資金面の支援を獲得すると述べた。現在、光ブロードバンドは第12次5カ年計画の成長計画に組み込まれている。2015年末、中国各都市の家庭のブロードバンド回線速度は20Mbpsに達する見通しだ。20Mbpsならば高画質動画を同時に2本視聴することができる。農村の家庭では4Mbpsのブロードバンドを目指す。

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