2012年01月16日-01月20日
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世界最大の天体望遠鏡、中国が建設に参与

2012年01月16日

 米メディアの1月13日早朝の報道によると、中国は世界最大の天体望遠鏡の建設プロジェクトに参加し、同望遠鏡の光学、レーザーガイド星、科学機器等のコア技術の研究開発と製造を請け負うこととなった。科学時報が報じた。

 同プロジェクトには、中国、米国、日本、カナダ、インドの5カ国が参加する。直径30メートルの同望遠鏡は2018年に完成を予定しており、投資総額は約10億ドル(約770億円)に達する。

 中国が世界的な天文学研究プロジェクトに参与するのは、今回が初となる。

 同望遠鏡の設計は米国が担当し、すでに完成している。同プロジェクトの参加国は、建設資金の準備を開始している。同報道によると、中国は10%の1億ドル(約77億円)を出資する。

 同望遠鏡は完成後、出資額に基づき各参加国の観測期間が定められる。中国は同巨大望遠鏡の光学、レーザーガイド星、科学機器等のコア技術の研究開発と製造を請け負う。

 この巨大望遠鏡は、宇宙空間の暗黒物質の観測を予定している。同望遠鏡の感度は、ハッブル宇宙望遠鏡の100倍以上、解像度もハッブル宇宙望遠鏡の10数倍に達し、130億光年離れた宇宙空間を観測できる。

 同望遠鏡の設置場所には、ハワイ島が選ばれた。現地は標高が4000メートル以上に達し、大気が希薄で、光による影響がなく、大型天体望遠鏡を設置する理想的な場所である。

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