中国が自主開発した月探査衛星「嫦娥1号」を打上げ、世界で5番目に月探査に成功した国となったのは周知の通りだ。しかし、「嫦娥1号」が世界で初めてマイクロ波リモートセンシングシステムを搭載し、月の土壌の厚さ測定に成功したことを知る人は少ない。解放日報が16日に伝えた。
「嫦娥1号」マイクロ波月探査理論研究チームのメンバーである復旦大学の金亜秋院士が担当するプロジェクト「偏光電磁波の拡散透過とマイクロ波リモートセンシングによる地球観測情報理論」がこのほど、国家自然科学賞2等賞を獲得した。
マイクロ波リモートセンシング技術は星の観察に役立つだけでなく、宇宙から地球を「より詳しく」観察することができる。衛星搭載型マイクロ波リモートセンシングシステムのデータ検証理論・メソッドは現在、中国の人工衛星「風雲3号」、「海洋2号」で応用されている。これらの衛星は洪水・干ばつなどの災害、陸上・水上・土壌の湿度異常を観測しているほか、積雪・海風・海氷・大気の温度・湿度の変化など、多次元情報の分析を行っており、気象、海洋、水文、農業、防災などの分野で重大な意義を持つ。