2012年03月05日-03月09日
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第28次南極観測隊、まもなく帰国へ

2012年03月06日

 中国第28次南極観測隊は、約3カ月にわたる厳しい作業を経て、このほど南極長城基地、中山基地、崑崙基地での後方支援、施設建設、観測任務を終え、今回の任務をほぼ完了した。中国新聞社が5日報じた。

 2011年11月3日に天津を出発した観測隊は、いくつかのグループに別れ、南極中山基地、長城基地、崑崙基地および南極海海域において、氷河、海洋、大気、生物、宇宙、環境、天文など様々な観測任務を全面的に実施した。また、南極半島とプリッツ湾でも多くの学際的な研究を行った。

 崑崙基地では、パイロットホールの管設置、120メートルの氷床コア採取および、南極巡天望遠鏡の設置とテストを行い、中山基地では、長距離極地漫遊ロボットの試験、ラーズマン丘陵にある典型的な湖の観測および、新たな発電棟の建設などを行った。今回実施された科学観測任務は31項目、建設・後方支援任務は16項目に上る。科学調査船「雪竜号」は3回偏西風帯を通り抜け、総航程は2万海里に達した。

 隊員は5日に中山基地を出発し、科学調査船「雪竜号」に再び乗り込む。風を避けるためオーストラリア・デービス基地付近の海域に立ち寄った後、隊員らはプリッツ湾に向かい、大洋観測を行う。

 「雪竜号」はその後、3月中下旬にオーストラリア・フリーマントルに寄航し、帰国前の最後の淡水・物資補給を行った後、4月8日に上海の埠頭に到着する予定。

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