2012年03月12日-03月16日
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湖北省・神農架 キンシコウの研究保護基地が設立

2012年03月13日

 湖北省・神農架林区党委員会書記の銭遠坤氏(全人代代表)によると、国家林業局はこのほど、神農架で初となるキンシコウの国家級研究保護基地を設立した。これは四川省のジャイアントパンダ研究保護基地に次いで林業部が設立した2カ所目の希少動物研究保護基地となる。人民日報海外版が11日に報じた。

 2007年から現在までに、神農架キンシコウ人工繁殖基地では計47匹のキンシコウが生まれており、生育率は100%、自然個体群の繁殖率は56%と喜ばしい結果を出している。しかし国際的な基準によると、野生個体数が5000匹以下の場合は絶滅危惧種に属するため、神農架のキンシコウはまだ絶滅の危機を完全に脱したわけではない。

 銭氏によると、国家級キンシコウ研究基地では今年、3000万元のプロジェクトを実施する。プロジェクト費は主に神農架キンシコウの研究と保護に使われるという。

 キンシコウは中国だけに生息する希少な霊長類で、中国の国宝でもある。分布範囲が狭く、個体数が少ないため、パンダや華南トラと共に国家一級保護動物に指定されている。神農架は中緯度地帯で唯一、原始林がありのままに保存されている場所であり、キンシコウの主な生息地となっている。

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