2012年03月26日-03月30日
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中国が自主設計の海洋作業船、初めて国外へ引渡し

2012年03月29日

 中国が自主設計した世界最先端の小型アンカーハンドリング・ タグサプライ(AHTS)船「SPA80全電気推進DPII」が28日、フランスの海運業バーボン社へ引き渡された。このことは、中国の海洋作業船設計能力が共同設計から自主設計へと成長を遂げたことを意味する。これまで前期設計のほとんどを欧米・シンガポールの企業に独占されてきた局面が打開された。中国新聞網が28日に報じた。

 引渡し式の前に「BAHTERA MULIA」と正式命名された同船は、中国の民間船舶メーカーである太平洋造船集団が設計した高い技術を誇る小型AHTS船で、革新的な設計と技術が多く取り入れられている。独特な船体デザインにより、風や波に耐える能力を保ちつつ船体が受ける推進抵抗を低下、同じ巡航速度でも燃料消費量を20%以上抑えた。また、レイアウトの調整を通じて床面積率を7%増加、同じ船体体積でも積載できる貨物の量が増えた。このほか、船体の構造を最適化して重量を9%カット、戴貨重量が増加した。これらのメリットにより、船舶の運営効率と船主の競争力を大幅に高めることができる。

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