2012年04月09日-04月13日
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北京でIPv6サミットが開催 インターネットが新時代へ

2012年04月11日

 世界IPv6・次世代インターネットサミットが10日、北京で開催された。中国広播網が10日に報じた。

 インターネット協会(ISOC)はすこし前に、IPv4アドレスの枯渇問題に対応するため、世界の主要ISP、ホームネットワーク機器メーカー、Web企業などが今年6月6日よりIPv6によるサービス・商品の提供を一斉に開始することを発表した。

 インターネットプロトコルの一種であるIPv4は、米グーグルのヴィントンG.サーフ副社長らが1977年に創生したもので、世界のコンピュータをネットワークを通じて接続することを可能にした。IPv4は4組の数字から構成され、それぞれの数字は小数点で分かれている(例:202.168.101.155)。このため、IPアドレスの総数は計43億個だった。インターネットは想像を超えるスピードで発展しており、IPv4アドレスはまもなく枯渇してしまう。

 このため、新たなバージョンとなるIPv6は、世界各国の政府および産業界から高く注目されており、明確な移行計画が相次いで打ち出され、積極的に推進されている。中国も今年3月29日、国家発展改革委員会、工業情報化部などの7部・委員会が共同で「次世代インターネットをめぐる第12次五カ年計画(2011-15年)期間の発展建設に関する意見」を発表。意見では、「2014年-2015年は次世代インターネットの全面的な商用化に向けた配備段階とする。段階的に、県級以上の政府エクストラネットサイトの約70%をIPv6対応にし、大学エクストラネットサイトの約70%をIPv6対応にし、モバイルネットワーク業務を全面的にIPv6に移行する」ことが指摘された。

 北京郵電大学情報ネットワークセンターの馬厳教授は「IPv6への移行は、通信事業者には大きな影響を及ぼすが、一般市民のネット利用にはあまり影響がない」と指摘する。

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