2012年05月07日-05月11日
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中国初の宇宙動力学実験室、検収に合格

2012年05月07日

 西安衛星観測制御センターで4日午前、中国初となる宇宙動力学国家重点実験室が科技部による検収に合格した。このことは、中国が宇宙動力学分野の基礎理論、最先端技術、実践応用分野における公共研究プラットフォームを初歩的に確立したことを意味する。同実験室はこれまで、キーテクノロジーのブレークスルーを促進し、中国の宇宙重大プロジェクト実施に向けて重要なサポートを提供してきた。人民網が4日に報じた。

 実験室の余培軍主任は「同実験室は2009年9月に科技部による認可を受け建設された。委託機関は西安衛星観測制御センターで、独自の観測制御設備、観測制御データ、プロジェクト実施などの面でメリットを有する。同実験室は中国の宇宙機軌道・姿勢動力学の専門家と研究成果が結集した実験室であり、すでに科学技術のリーダー人材、学術指導者、若手中堅などからなる研究チームが結成されている」と語る。

 同実験室は建設以来、国家安全と宇宙重大プロジェクトのニーズに答え、総合的な観測制御能力の向上をメインとし、「一流の科学研究プラットフォームを構築し、イノベーションチームを打ち立てる」を目標に、▽宇宙機の測量と軌道動力学▽宇宙機の軌道・姿勢の制御▽宇宙機の飛行環境観測および警報▽宇宙機飛行任務の計画と資源調性??という4方面からの研究を重点的に進めてきた。

 同実験室はまた、863計画、国家自然科学基金プロジェクト、有人宇宙飛行重大プロジェクト、2世代ナビゲーション重大特別プロジェクトなど、69件のプロジェクトに携わり、部・委員会級の科学技術進歩一等賞を3項目受賞している。

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