2012年05月07日-05月11日
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米国科学アカデミー会員 大陸部出身者3人が選出

2012年05月10日

 米国科学アカデミー(NAS)はこのほど、新たに選出されたアカデミー会員84人のリストを発表した。中国大陸部生まれの中国系科学者である駱利群氏、庄小威氏、董欣年氏の3人も新たにアカデミー会員に選ばれた。この3人のうち、駱利群氏、庄小威氏はいずれも中国科学技術大学「少年班(成績優秀な青少年が対象の特別クラス)」出身、董欣年氏は武漢大学出身だ。中国青年報が10日に報じた。

 駱利群氏は中国科学技術大学「少年班」出身で、現在は米スタンフォード大学生物学教授を務める。1987年より科学誌「ネイチャー」などで論文を多数発表しており、米国科学振興協会会員、米国人文科学アカデミー会員にも選ばれている。

 庄小威氏も同じく中国科学技術大学「少年班」出身で、現在はハーバード大学化学・化学生物学科、物理学科の教授、中国科学技術大学の大師講席教授を務める。庄氏はかつて、ノーベル物理学賞受賞者のスティーブン・チュー教授に師事し、スタンフォード大学で生物物理学ポスドク研究を行っていた。「ネイチャー」、「サイエンス」、「セル」などの学術誌に論文を多数発表。米国マッカーサー財団が授与する「天才賞」を受賞したこともある。

 改革開放以来、計8人の大陸部出身学者が米国科学アカデミーの会員(外国人会員除く)に選ばれてきたが、庄氏は大陸部出身者としては最年少の40歳。米国科学アカデミー会員の中で唯一の1970年代生まれの大陸部出身華人となった。

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