2012年05月21日-05月25日
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衛生部 下水油の検査法7種類を確定

2012年05月23日

 衛生部が明らかにしたところによると、同部はすでに「下水油(地溝油)」の検査法7種(機器による検査法4種類、現場で使える迅速検査法3種類)を確定し、現在検証と完備を進めているという。人民日報が23日付で報じた。

 衛生部は2011年12月、下水油の検査法を一般募集した。その結果、検査法又は検査指標に関する意見762通が寄せられ、計281の機関(個人)から検査法315種類が提起された。

 衛生部は油脂加工、食品安全、衛生検査、化学分析などの分野における専門家および関連機関からなる検査法論証専門家チームを結成、ブラインドサンプル試験を通じて一般から寄せられた方法の論証を行い、最終的に機器による検査法4種類と、現場での迅速検査法3種類を初歩的に確定した。

 国家食品安全リスク評価センターの王竹天研究員によると、機器による検査法4種類には質量分析法3種類と核磁気共鳴法1種類が含まれ、迅速検査法3種類には試薬キット1種類とUVスペクトル法2種類が含まれる。機器を使う検査は迅速検査よりも識別率が高いが、迅速検査は現場で直ちに識別できるというメリットがあり、2者は相互補完の関係にあるという。王研究員は「下水油の成分は複雑で、それぞれの差も大きく、検査の不確定性が高い。このため、これらの検査法はさらなる検証と完備が必要だ」と語る。

 衛生部は「下水油の取り締まりにあたっては、生産源の管理と現場での監督検査を主とし、検査を補助とする。また、社会による監督と、国民からの苦情・通報の役割を十分に発揮させていく」と指摘した。

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