中国北車股フェン有限公司が明らかにしたところによると、現時点で設計時速が世界最速を誇る耐寒型の高速鉄道車両「CRH380B型」がこのほど、型式試験を完了した。同車両はハルビン-大連を結ぶ哈大高速鉄道に導入される予定。新華網が報じた。
「CRH380B型」車両は中国北車長客股フェン公司が製造したもので、全長201メートル、設計時速350キロ、マイナス40度の極寒にも耐えられる。北車長客は哈大高速鉄道にとって唯一の車両サプライヤーであり、1台80億元の「CRH380B型」車両計40台を提供する。同車両は5月末、鄭西高速鉄道での型式試験を完了した。
現在世界では、北欧とロシアで耐寒型の高速鉄道が計3本運行している。しかしいずれも全長700キロメートル以下であり、運行速度が最速の特急列車「はやぶさ号(モスクワ?サンクトペテルブルグ)」でも、最高時速250キロで運行する時間はわずか20分未満だ。
哈大高速鉄道沿線の過去30年間の気象記録によると、同地区の最低気温はマイナス37.3度だった。このため、北車長客はCRH380B型車両が適応できる最低気温をマイナス40度と設定した。
北車長客の趙明花チーフエンジニアは「耐寒型の高速列車は、哈大高速鉄道への導入のために開発されたものだが、同車両はマイナス40度-40度までの気温に幅広く対応できるため、ハルビンから深センまで、中国の南北を縦断することができる国内唯一の高速鉄道車両と言える」と語る。