2012年06月01日-06月01日
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明日は「金星の日面通過」 百年に1度の天体ショー

2012年06月05日

 明日6月6日、金星が太陽の表面を通過する珍しい天文現象「金星の日面通過」が中国各地で観測できる。新華網が報じた。

 天津市天文学会の趙之コウ(=王へんに行)理事によると、 地球?金星?太陽が一直線に並ぶときに地球から金星を見ると、金星のシルエットがまるで太陽の表面をゆっくりと通過するのが観測でき、これを「金星の日面通過」と言う。 太陽の表面が一部金星の影で遮られるため、「小さな日食」とも言える。

 日面通過は短期間に2回がセットになっており、1回起こると8年後にまた起こるが、その次は100年以上の間隔があく。前回は2004年6月8日に発生し、今年6月6日はセットの2回目となる。その次に発生するのは105年後の2117年12月11日となる。

 明日の「金星の日面通過」は、中国のほとんどの地方から観測できる。うち、東部では全行程を観測でき、西部では「金星が表面を通過中」に太陽が昇ることとなる。

 「金星の日面通過」は「外蝕の始め」、「内蝕の始め」、「最小角距離」、「内蝕の終り」、「外蝕の終り」の5段階に分かれており、全行程は6時間あまり。ただし、全国各地で観測時間が異なり、「外蝕の始め」は6時08分?6時11分、「外蝕の終り」は12時48分?12時52分となる。

 趙理事は「『金星の日面通過』をより良く観測するためには、朝6時前には起床することをお勧めする。早めに日の出が見える場所に到達すれば、『外蝕の始め』から『外蝕の終り』までの全過程を見ることができる」と語る。

 なお、観測の際には、裸眼で太陽を見てはならず、必ず専用の日食グラスや溶接マスクなどを用意しなければならない。また、1度に見る時間は10秒間以内とする。

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