2012年06月01日-06月01日
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沈没船「南澳1号」、第3回大規模水中発掘調査が開始

2012年06月06日

 明代の沈没船「南澳1号」の水中考古学発掘調査を担当する作業プラットフォーム「南天順」は5日朝、汕頭南澳島の前江埠頭から三点金海域へと移動した。事前に出発していた水中考古学調査隊員と、安全保障を担当する雲澳辺境防衛派出所の隊員らも船と共に到着した。これにより、「南澳1号」の第3回大規模水中考古学発掘調査が正式に始動したこととなる。考古学調査隊員は沈没船のポジショニングや海底土砂の除去などを行った後、大量の青花磁器や文化財を引き揚げる。中国新聞網が5日に報じた。

 今回の発掘調査は3カ月にわたって行われ、海底に沈む全ての古磁器を引き揚げる予定。これまでの調査と異なる点は、今回は水中溶接により、大きな鉄の柵で「南澳1号」船体を囲うという作業が行われる。これにより、船体という最大の文化財を保護し、遺跡保護の圧力を軽減することができる。

 雲澳辺境防衛派出所の徐羅軍所長によると、派出所隊員らはすでに海上の全面的な調査を済ませ、安全保障を担当する船舶と隊員も配備が完了している。発掘調査期間中は10人の隊員が長期的に「南天順」上に待機し、引き揚げられた文化財の保護を行うほか、2隻の巡視艇がプラットフォームの周りを巡回警備し、水中発掘調査の安全を保障するという。

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