2012年06月04日-06月08日
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宇宙船「神舟9号」、宇宙飛行士の衣食住を紹介

2012年06月12日

 宇宙船「神舟9号」が6月中旬に打上げられる。神舟9号に搭乗する3人の宇宙飛行士が今回最大の注目点となるのは間違いないだろう。期待されるのは、女性宇宙飛行士2人も候補として訓練を行っていることだ。少なくとも1人の女性飛行士が神舟9号に搭乗するという。

 宇宙飛行士は宇宙でどのような生活を送るのか?忙しい任務の間に、娯楽などはあるのだろうか?様々な疑問に迫ってみたい。新華網が報じた。

 ▽神舟9号の打上げ、4つのポイント

 (1)3人の宇宙飛行士が宇宙空間で手動ドッキングを実施

 (2)中国初の女性宇宙飛行士が誕生へ

 (3)宇宙飛行士がより長期間宇宙に滞在

 (4)神舟9号と天宮1号がドッキング後、飛行士は天宮1号の内部に移動して実験を行う。これは中国の宇宙事業史上初の試みとなる。

 ▽宇宙飛行士は宇宙でどれくらいの期間滞在するのか?

 天宮1号とのドッキングが完了後、神舟9号は10日-20日間にわたり宇宙を飛行する。専門家によると、中国のこれまでの有人宇宙飛行と比べ、宇宙での滞在時間は今回が最長となる。

 ▽スペースデブリはどうやって避ける?

 天宮1号の周囲には保護パネルが設置されており、小さなスペースデブリなら衝突に耐えることができる。比較的大きなスペースデブリに遭遇した場合、事前に地上からのモニタリングで衝突の可能性があると分かれば軌道制御により回避する。緊急事態が発生した場合は神舟9号が「救命ボート」の替わりとなる。

 ▽宇宙飛行士は天宮1号の内部で何をするのか?

 主な仕事は各種の実験。天宮1号と宇宙船の両方で実験プロジェクトが行われるため、宇宙飛行士の仕事量は宇宙船のみの時よりも増加する。天宮1号内での実験は地球観測、材料研究、宇宙探査の3項目。

 ▽宇宙飛行士は余暇をどのように過ごす?

 天宮1号の内部では、ノートパソコンを使って映画を見たり、メールを送信したりできる。宇宙空間からでも通信で家族の顔を見ることができ、安心感が増すことだろう。

 ▽宇宙飛行士の食事は?

 神舟7号に搭乗した宇宙飛行士は、酢や唐辛子などの調味料を使った料理を食べることができた。食品はいずれも体積が小さく、カロリーの高いものが主で、打上げ時の振動でも壊れにくいものとなる。神舟9号の「キッチン」には80種類余りの食品が貯蔵されており、飛行士は毎日異なる種類の食事をとることができる。

 ▽宇宙飛行士はどうやって寝る?

 健康で快適な睡眠環境を提供するため、天宮1号には2つの睡眠専用エリアが設けてある。独立した照明システムがあり、光量を調節することができる。

 ▽宇宙飛行士は何を着る?

 天宮1号を含む全ての有人宇宙機には洗濯機がない。日本が開発したナノテクノロジーの下着は、汗の匂いを抑えることができる。天宮1号には保温インナー、スポーツソックス、スポーツウェア、ショートパンツなどが用意されており、特殊なデザインが施されている。

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