宇宙船「神舟9号」の帰還まであと2日を切った27日午前10時、北京飛行制御センターでは帰還に向けた捜索救助訓練が行われていた。科技日報が報じた。
訓練の現場では、捜索救助3Dディスプレイの担当チームがせわしなく働き、エンジニアの楊楽氏はいつでも落下地点の位置を測定できるようスクリーンをじっと見つめていた。
指令制御室の朱敬東主任は「3D映像を映し出すことで、帰還する飛行船の様子をリアルタイムに映し出し、落下地点の詳細な情報をただちに表示できるようになった。有人宇宙飛行任務の重点は宇宙飛行士の安全を確保すること。正常な状況であれ緊急事態であれ、宇宙飛行士の落下地点を精確に測定することは任務の重点の1つとなる」と語る。
捜索の関連状況をより明瞭に表示するため、同センターでは既存の3D映像をアップグレードさせ、よりリアルで詳細な映像を実現、操作もより柔軟となった。
リアルな映像を実現するために、最新のハードウェアのほか、自主開発した3Dディスプレイシステムを導入した。朱主任によると、同システムは最新鋭のバーチャルリアルティ・数値モデリング技術を駆使しており、宇宙船がどこに落下しようと、自動的かつ迅速・精確に位置測定ができる。
このほか、世界の地理情報データを収集し、重点区域・地点の表示、マッピング機能を追加することで、着陸場の地形がより明瞭になった。またヘリコプター・車両などの目標点までの距離などを表示する機能、画面切替、データ処理、記録再生などの機能も完備されている。