2012年07月02日-07月06日
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「ヒトゲノム博物館」のプロジェクト論証会が実施

2012年07月03日

 復大生物集団が発起した「ヒトゲノム博物館プロジェクト論証会」が6月30日に北京で行われ、北京大学生命科学学院、中国科学院、復大生物集団および金融・投資分野の専門家10人あまりが参加した。科技日報が報じた。

 「遺伝子は生命の暗号、生物の遺伝情報を記録・伝達し、生病老死を含む全ての現象を決定するもの--」。復大生物集団の曹景秋董事長(取締役会長)は論証会で、ヒトゲノム博物館プロジェクトについてこう紹介した。博物館の立地には山東省嘉祥市が選ばれた。専門家は遺伝子科学の歴史、遺伝子の突然変異、ヒトゲノム計画、遺伝子検査、親の代からの遺伝などについて研究討論を行った。

 論証会に出席した専門家は「ヒトゲノム博物館は科学普及の意義を持つだけでなく、バイオ産業の発展を後押しする」との見方を示した。

 北京大学生物化学・分子生物学部の朱聖庚教授は「ヒトゲノム博物館プロジェクトを推進する一方で、遺伝子研究所を設立し、学術と産業の面からも博物館の運営をサポートしていくべき」と建議した。

 中国科学院の呉乃虎教授は「ヒトゲノム博物館は、国と民族に重要な貢献を果たす。科学普及・科学研究・愛国主義教育が一体化した博物館となるだろう」とした。

 スイス・チューリッヒ大学分子生物学研究所の張博教授は「博物館ではヒトゲノムだけでなく、その他の生物の遺伝子も展示するべき」と建議した。

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