2012年07月09日-07月13日
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神農架の原始林、32年ぶりに大規模調査を実施

2012年07月10日

 7月8日午前7時40分、40人からなる調査チームが神農架の原始林区・無人区に入った。地方政府による同地区への大規模調査活動は32年ぶりとなる。湖北日報が報じた。

 今回の調査は、神農架区政府と神農架国家級自然保護区管理局が、中国科学院・中国林業科学研究院・武漢大学華中師範大学華中農業大学・湖北大学・吉首大学の専門家(33人)および記者の計40人からなる調査チームを組織して実施するもの。調査チームは8つの課題グループに分かれ、7月8日から8月30日にかけ、東西の2ルートから神農架地区の原始林区・無人区に入って調査を行う。行程は約1千キロで、神農架の資源の現状を全面的かつ系統的に調査する。 

 調査チームは、神農架地区の▽生物種の分布、数、習性▽重点保護対象の数、分布、保護レベル▽地質、地形、土壌、水文の特徴▽人文資源、社会経済発展状況--などを重点的に調査し、保護計画の実施、保護措置の制定、科学研究、生態観光、資源の持続可能な利用に向けた基礎資料を提供する。

 湖北省政府は1980年に中米両国の専門家を組織し、神農架の植物の調査を行っている。その前は1942年に国民政府の房県県長が138人の調査団を組織し、3万字あまりの「神農架探察報告」を執筆している。さらに1888年には英国人が調査チームを率いて神農架の資源調査を行っており、大英博物館に当時の標本が残されている。

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