2012年07月30日-07月31日
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宇宙の平和利用という中国の道

2012年07月31日

 初の有人ランデブーとドッキングの申し分のない成功、軌道上の宇宙ステーション実験機への宇宙飛行士の初の滞在、中国初の女性宇宙飛行士・・・・。中国人の誇りであり、世界の人々も注目するこうした「初」によって、中国有人宇宙飛行プロジェクトの高度は絶えず刷新されている。これは中国有人宇宙飛行事業20年来の開拓とイノベーション、飛躍的発展の堅実な歩みの反映でもある。

 1992年に始まった中国有人宇宙飛行プロジェクトは着実に推し進められ、絶えずイノベーションを達成し、宇宙探査と宇宙の平和利用という中国の道を歩んできた。

 過去20年間に宇宙船9機と宇宙実験室1機の開発を通じて、10回の飛行実験を行い、有人宇宙飛行の三大基本技術である宇宙と地球の往復、宇宙飛行士の船外活動、ランデブー・ドッキング技術を掌握し、将来の宇宙ステーション建設に向けた堅実な基礎を固めた。天宮1号と神舟9号の有人ランデブー・ドッキング任務は申し分のない成功をおさめ、わが国の有人宇宙飛行プロジェクトの第2段階の戦略目標は決定的な意義を持つ重要な進展を遂げた。

 有人宇宙飛行プロジェクトは独自開発の重大な飛躍である。神舟9号を代表とする宇宙船「神舟」と宇宙ステーション実験機「天宮1号」は成功裏にミッションを達成し、独自の特許を持つ多数のコア技術、基盤技術でブレークスルーを成し遂げた。わずか20年の間に中国は無人飛行から有人飛行、宇宙飛行士1人・滞在1日から宇宙飛行士複数・滞在複数日、船内実験から船外活動、無人ランデブー・ドッキングから有人ランデブー・ドッキングへの重大な飛躍を成し遂げ、急速に世界の宇宙大国の仲間入りをし、世界の宇宙強国という目標に向けて着実に邁進している。

 有人宇宙飛行プロジェクトは中国の基礎科学と応用科学の関連分野の急速な発展を先導し、科学技術の成果の現実の生産力への転化を促進した。過去20年間の骨身を惜しまぬ難関攻略と志あるイノベーションを通じて、900件余りの国レベルの特許と科学技術の進歩という成果を創出した。エネルギー、情報、制御などの分野の発展、電子、材料、製造、化学工業、冶金、繊維など多くの業種の生産技術のイノベーションと産業の高度化は、いずれも有人宇宙飛行のもたらした多大な牽引、波及効果をはっきりと示している。今日、宇宙飛行技術はすでに放送、通信、気象観測・予報、衛星測位、地球環境観測、減災・災害救援など各分野で幅広く応用されている。

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