2012年08月06日-08月10日
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エルニーニョ現象 中国の秋の気候に影響か

2012年08月10日

 わずか10日間のうちに3つの台風が中国に上陸し、東部沿海地域で重大な災害が発生した。頻繁な台風の発生は、「エルニーニョ現象」と関係があるのではないかと考える人も多い。ラジオ中国之声の「全国新聞聯播」が報じた。

 中国気象局の鄭国光局長は9日、「7月以降、エルニーニョ現象が発生した。近頃頻発する台風はエルニーニョ現象とあまり関係がないが、大気循環が変化し、間接的に中国の秋の天候に影響が出るだろう」と指摘した。

 エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の中東部海域で海面水温が平年に比べて0.5度以上高くなる現象。エルニーニョ現象は2-7年ごとに発生し、この影響で海洋と大気の相互作用がバランスを失い、世界各地で干ばつや水害などの自然災害が引き起こされると考えられている。

 鄭局長は「エルニーニョ現象の発生後、中国でも気候が大幅に変化する。秋の降水量が減り、内モンゴル北部・東北北部で秋の気温が下がるのを除き、その他の地方では気温がやや高くなる。また、秋以降は台風の活動が弱まる」と述べた。

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