中国社会科学院考古研究所と内蒙古自治区文物考古研究所の合同発掘チームは先ごろ、千年前の契丹族の国・遼国の首都だった上京遺跡の発掘調査において、重要な遺物を発見した。新華社が12日に報じた。
今回の発掘調査は、上京城の要所、すなわち皇城南西部の西山斜面にある遺跡群が主な対象で、発掘面積は2000平方メートルに達した。
発掘は1カ月あまりにわたって行われ、保存状態の良い床用レンガ、石の柱脚、数十本の珍しい細長い石などが出土したほか、1万枚近くの北宋時代の銅銭、精巧に作られた泥製人面像、経幢(八角石柱または金属柱の各面に陀羅尼を刻んだもの)の台など、仏教関係の遺物が数多く発見された。
大型の円形建物跡から出土した四角い床用レンガは表面に凹凸があったが、これは頻繁に人が行き来したためだという。この建物跡からはこのほか、石の柱脚や数十本の珍しい細長い石が見つかった。また、泥製人面像は精巧で美しく、貴重な芸術品で、遼代の職人の技術レベルの高さを代表している。