2012年08月13日-08月17日
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第5次北極観測隊、調査活動で実りある成果

2012年08月14日

 中国第5次北極観測隊は現地時間11日、北極域・北大西洋セクターにおける総合調査を終了した。8日間にわたって行われた今回の調査活動では、作業区域を北大西洋セクターのノルウェー海・グリーンランド海にまで広げ、2つの断面、16の観測ポイントにおける総合科学調査を実施。水文・大気、地質・地球物理、海洋・大気化学、海洋生物生態など、多分野に関わる重要なデータとサンプルを大量に取得した。新華社が報じた。

 観測隊は4日、中国の極地観測任務では初となる大型大気海洋観測ブイシステムをノルウェー公海海域に設置した。水文学面では、今回の任務で初めて新たに生成された海洋底層水の直接観測を行ったほか、上層部の海洋乱流混合観測を行った。海洋化学面では、硝酸塩の断面観測を実現、微小汚染物質約100種類の特徴および発生源の識別を行い、3千個以上のサンプルを取得した。地球物理面では、初めて中央海嶺の深度、重力、磁力、構造の調査を行い、調査区域の地殻の厚さ、磁力の強度、断層形体の研究を行った。地質サンプル面では、サンプル取得成功率が100%に達した。

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