香港特別行政区政府・土木工程拓展署がこのほど行った地質調査の結果、香港南東部に位置する糧船湾で、古代のスーパーボルケーノ(超巨大火山)の跡が発見された。香港および中国南東部で古代のスーパーボルケーノが発見されたのはこれが初めて。新華社が27日に報じた。
糧船湾のスーパーボルケーノが最後に噴火したのは今から1億4千万年前で、今は死火山となっている。火山上部は火山岩からなり、糧船湾から果洲群島へと広がり、西貢東部にある香港地質公園(ホンコン・ジオパーク)内の広範囲をカバーしている。火山から噴出した火山灰は固まり、独特な形の石柱が形成されている。火山の深層部は花崗岩で、西貢(浅部)から九龍・香港島(深部)へと伸びている。
スーパーボルケーノとは、極めて大規模な噴火を引き起こす火山を指し、その噴火規模などについて定義はないものの、ほとんどは噴火に伴い地形・天候・生態などに大きな影響を及ぼす。