2012年12月10日-12月14日
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2012年地球滅亡説は誤解 日本の地震も無関係

2012年12月11日

 米国ハリウッド映画「2012年」が言い出した世界終末の日まであと半月足らずとなり、地球滅亡のうわさが世界を駆けめぐっている。中国では数日前に突然厳しい冷え込みとなり、日本ではまた地震が起こった。するとネットの世界では、これこそ終末が訪れる前兆だという声があちらこちらから聞こえてきた。こうした現象に対し、天文学や地理学の専門家が科学的な見地から説明を行い、2012年12月21日は世界の終わりの日ではないこと、気温の低下や日本の地震はいずれも通常の変動内のことであり、12月22日の太陽もいつもと変わりなく東の空から上ると述べた。「京華時報」が伝えた。

 ▽マヤ暦の12月21日は終末の日ではない

 「2012年」ではマヤ文明で用いられていた暦が予言の根拠とされ、2012年12月21日がマヤ暦に記された最後の日であり、この日が地球終末の日であるとされた。

 中国科学院(科学アカデミー)の欧陽自遠院士(同院地球科学研究所研究員)は、こうした見方は後世の人のマヤ暦に対する一種の誤解だと指摘する。

 欧陽院士によると、マヤ暦は紀元前3114年にスタートし、394年を一周期とする。現在の第13周期は2012年12月21日に終わるが、これはこの日に世界が終わるということを意味しない。マヤの末裔たちによると、今言われているような地球滅亡説はマヤ暦を曲解するものであり、彼らの祖先はこの日に世界が終末を迎えるなどと言ったことはなく、後世の人の誤解だという。最近の新たな発見によれば、マヤ暦には先があり、第14周期、第15周期と続くという。

 ▽日本の地震は終末と無関係

 このところ中国では気候が急激に冷え込み、日本では地震が発生した。するとネットでは世界の終末と関連づける見方や、終末が訪れるシグナルだとの見方が広がった。これについて欧陽院士は、気温の変化と地震の発生はいずれも通常の変動内のことであり、終末とは何の関係もないとし、「2012年12月21日はきっと楽しい一日、平穏な一日、平和な一日になるだろう」と述べた。

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