2012年12月17日-12月21日
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北京地下鉄駅にペットボトル回収機が登場

2012年12月21日

 北京市の地下鉄10号線の一部の駅構内にこのほど、ペットボトル回収機が設置された。飲み終わったペットボトルをこの「回収機」に持って行き、指示に従って空ペットボトルを投入すると「カタン」と音がし、回収可能と判定されたペットボトルは回収機の中で圧縮される。ペットボトル1個を投入するごとに0.05-0.15元を獲得でき、公共交通ICカードをかざすだけで、自動的にカードにチャージされる。もちろん環境保護事業にこの報酬を寄付することも可能だ。

 地下鉄10号線の芍薬居駅では12月20日早朝、新たに設置されたペットボトル回収機がサラリーマンたちの注目を集めた。人々からは期待の一方で、次のような疑問の声も上がった。

 「1度にペットボトルを400本までしか収容できないとあるが、乗客の多い地下鉄駅に対応できるのか?」

 「識別できないペットボトルが返却口にたまり、機械が詰まるのでは?」

 「ペットボトルの価格はどうやって決めるのか?廃品回収で生計を立てている人に影響が及ぶのでは?」

 同回収機を製造した北京盈創再生資源回収有限公司の常濤総経理は同機械について、「我々はモノのインターネット技術を通じ、空ペットボトルの識別、回収、圧縮、保存、ICカードへのチャージ、情報伝送などの総合的な機能を実現した。モノのインターネットデータセンターでは、それぞれの機械がどの時間帯にどのICカードにいくらチャージしたかなどの情報が細かく表示される」と紹介。また、上述の疑問について、「回収機は容量が4分の3に達した時、空ペットボトルを回収するよう管理者に通知する。いくつかのペットボトルが返却口にたまったときも、地下鉄の清掃員に処理するよう連絡することができる」と答えた。

 廃品回収者の問題について、常氏は「当社は北京最大のペットボトル回収会社であり、我々の定価は市場平均価格を上回っている。廃品回収者は多くのペットボトルを集め、回収機を通じて報酬を受け取ることができる」と自信ありげに答えた。

 このほか、北京市発展改革委員会のモノのインターネットプラットフォームとこの回収機の情報を共有することにより、政府、回収機関、分別センター、再利用企業の全面的なネットワーク化が実現できる。北京の一級城市資源基地が真の意味で確立され、中国の大規模な一級回収モデル確立の道模索につながるほか、政府の環境保護政策の宣伝プラットフォームともなり、国民の環境保護意識の向上にもつながる。

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