2013年01月07日-01月11日
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中国量子通信の研究成果 ネイチャーの10大ニュースに選出

2013年01月09日

 中国科学技術大学が8日に明らかにしたところによると、同校の潘建偉氏率いるチームによる、量子オブジェクトの100キロメートル自由空間輸送および量子もつれの研究成果が、世界的な科学誌「ネイチャー」が2012年末に刊行した年末特別号の「10大ニュース」に選出された。米「サイエンスニュース」も同成果を「2012年度の25大科学技術進展」に選出し、「量子テレポーテーション」をテーマに関連記事を掲載した。光明日報が伝えた。

 量子情報科学の中心的な目標、量子計算および遠距離量子通信の実用化を実現するために、多粒子量子システムの操作技術を発展させ、拡大可能な大型量子の情報処理を実現する必要がある。潘氏率いるチームは昨年、同分野で一連の画期的な進展を実現した。「ネイチャー」は2012年8月9日号の見開きで同成果を重点的に報告し、量子衛星に基づく世界量子通信ネットワーク、大型量子の基本的な物理問題実験の実行性を、地上の実験により証明した。「ネイチャー」は同成果を紹介した長編記事「データのステルス伝達:量子の宇宙競技」の中で、「量子通信分野において、中国は10年にも満たない期間で、目立たない国家から世界の精鋭に発展した。中国は欧州や北米に先駆けて、量子科学実験衛星を打ち上げ、初の世界量子通信ネットワークを構築するだろう」と指摘した。

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