2013年01月21日-01月25日
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中国科学院 1年間で8500件の科学技術成果を転化

2013年01月22日

 昨年、中国科学院のイノベーション能力は大幅に向上した。ハイレベル論文の割合は前年比13%増加し、特許・発明特許の登録件数は前年比20%増加すると見られる。科学技術成果の転化は8500件にのぼり、企業の収入3027億元、税引前利益478億元の増加をもたらした。新華社が伝えた。

 中国科学院の◆麦村秘書長は、このほど行われた2013年度業務会議記者会見において、「中国科学院は2012年、▽大亜湾ニュートリノ実験で第3のニュートリノ振動を観測▽量子通信と量子計算研究において世界で初めて8光子のもつれ状態を実現▽幹細胞研究で精子の代替細胞を実現し、遺伝子組み換え生物を得る▽脳の知力発達の要となるファクターを発見▽成層圏飛行船の飛行試験に成功-----など、数々の重要なイノベーション成果を獲得し、世界的にも重要な影響をもたらした」と紹介した。

 中国科学院による国家大科学プロジェクトは多くの進展を果たした。代表的なプロジェクトは、アジア最大の口径65メートル電波望遠鏡、海洋科学総合調査船「科学」号の引渡し、「子午プロジェクト」の検収合格などだ。

 戦略的先導科学技術特別プロジェクトは、中国科学院が世界科学技術の最先端および国家重大戦略の需要に応じて実施するもので、これまでに始動されたプロジェクトはすでに重要な進展を果たしている。宇宙科学特別プロジェクトでは、硬X線検出衛星、量子科学実験衛星、暗黒物質探査衛星、帰還式科学実験衛星の開発などが始動しており、うち硬X線検出衛星、量子科学実験衛星はプロトタイプ制作段階に入っている。

 中国科学院は今後、大気中のスモッグの原因解明と抑制、低価格炭のクリーン・高効率利用のキーテクノロジー、中国のセンサーネットワーク構築に向けた次世代情報技術研究など、新たな戦略的先導科学技術特別プロジェクトを始動させる予定だ。

 *◆は登におおざと

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