●充電可能な航空機
航空機のデザインを改善するため、NASAは驚異的な理念を取り入れた。例えばマサチューセッツ工科大学のDシリーズ航空機は2気筒エンジンを持ち、燃費を50%削減し、飛行時の静音性が高い。またスマートナビゲーションシステムにより飛行距離が短縮でき、飛行ルートを合理化できる。スロベニアのPipistrel社は4座席の充電可能な航空機を開発しており、その飛行距離は同類の小型航空機の2倍に達する。
●分子発電機
カリフォルニア工科大学のハリー・グレイ教授らは超小型電池を発明した。電池の片側には金属酸化物、もう片側にはシリコンが使用されている。この電池は太陽光を利用し、水素を抽出することが可能だ。
●霧状Wi-Fiスポット
いつでもどこでも自由に高速モバイルネットを使用することは可能だろうか。ある企業は、「霧状Wi-Fiアンテナ」という大胆かつ独特なアイデアを発表した。Chamtech Enterprises社は液状アンテナを開発した。この液体には数百万のナノ静電容量が含まれており、物体の表面にこの液体を吹きかけることで無線電波をキャッチできる。その効果は、一本の標準的な金属棒を上回る。これにルーターを加えれば、同社のアンテナは光ファイバー網と連結し、特定衛星の信号をキャッチし、付近のスポットと連結することが可能だ。こうすることにより、低コストのブロードバンドWi-Fiスポットが構築される。
●砂漠の発電所
乾燥したサハラ砂漠を不毛の地と思ってはならない。サハラ砂漠は、尽きることのないクリーンエネルギーを供給できる場所なのだ。砂漠が6時間(晴天時)で吸収できる太陽エネルギーの量は、人類が一年間に使用するエネルギー量を上回る。地中海地区の政治家・科学者・エコノミストは、サハラ砂漠の開発を計画している。「砂漠テクノロジー」とは、世界の数百平方マイルの地域で、風力・太陽光発電所を設立することを意味する。発電・送電により、太陽光の不足した地域に安価で安定的な再生可能エネルギーを提供できる。同計画では、まず太陽エネルギーを北アフリカから欧州に送電する。2050年までに、北アフリカの1300平方マイルの砂漠は、欧州が必要とするエネルギー全体の20%を提供することになる。
●レンズ上のディスプレイ
グーグルの創始者は2002年の時点で、情報を人類の大脳に直接インプットするという構想を発表していた。現時点でこれに最も近いのは、グーグルが開発したGoogleGlassだ。このメガネはレンズ上に情報を表示することが可能で、しかもメガネを装着した人にしか見えない。同プロジェクトの担当者はさらに、コンタクトレンズに極小ディスプレイを搭載することを検討している。髪の毛よりも細い無線通信設備を使用すれば、このコンタクトレンズはリアルな画像拡大が可能になり、携帯電話・パソコン・大型テレビに代わるディスプレイになるという。
●小惑星の破壊
映画「アルマゲドン」の中で、正しかったことが二つある。それは人類が小惑星の攻撃に対する準備を整えていなかったこと、そして正確な道具により正確な選択をしたことだ。アイオワ州立大学の小惑星軌道修正研究センターのBong Wie主任は、「超高速小惑星迎撃船」を考案した。この迎撃船の先端には、小惑星に穴を開け中に入るための爆弾が取り付けられており、後部の核爆弾により小惑星を木っ端微塵にすることができる。
●ダイヤモンドのビル
ダイヤモンドは宇宙で最も硬い物質だ。ダイヤモンドは透明かつなめらかで安定性の高い、理想的な熱伝導体だ。ダイヤモンドの成分は一般的な炭素だ。ダイヤモンドで建築物の基盤を作り、摩天楼の棟木を作り、ダイヤモンドにより接骨し、航空機・宇宙船にダイヤモンド製の部品を作ったら、どのようなことになるだろうか。科学者のスティーブン・ベイツ氏はこれに関する研究を進めている。