2013年04月08日-04月12日
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魔の海域、原因はメタンハイドレートの気泡か

2013年04月11日

 バミューダ・トライアングルは、北はバミューダ諸島、南はプエルトリコ、西は米フロリダ半島を結ぶ三角形の海域で、面積は約100平方キロメートルに達する。同海域は船舶・航空機などのトラブルが多いため、「魔の三角海域」と呼ばれている。この現象は人々のさまざまな憶測を呼んでいる。北京日報が伝えた。

 英国の地質学者であるリーズ大学教授は、「同海域で沈没や墜落が生じやすい原因は、海底のメタンハイドレートから発生する巨大な気泡だ。海底で活発な地震活動が起きた場合、地下に埋蔵されていたメタンハイドレートが掘り出され、その主要成分のメタンが外界の圧力軽減により急速に気化する。大量の気泡が水面に浮かび、海水の密度が下がり、本来の浮力を失う。その際に船舶が通りかかった場合、石のように海底に沈められる。その際に航空機が通過した場合、メタンガスが高温のエンジンに接触し、燃焼・爆発を引き起こす」という新たな観点を示した。

 米国のある実験室は、次のシミュレーションを実施した。小型プールの底部から上に向け大量の空気を放出し、気泡を充満させた状態で、水泳選手をプール内で泳がせた。空気の充満した水は浮力を失っており、水泳選手の体が分銅のように沈んだ。これはバミューダ・トライアングルで多くの船舶が、海底に沈没し姿を消した理由を説明するものだ。

 この仮定は現時点で最も説得力のある説であり、科学者は同海域でメタンハイドレートのサンプルを発見している。

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