2013年04月15日-04月19日
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中国宇宙事業が飛躍的に発展、一般人の宇宙飛行の可能性も

2013年04月19日

 中国初の女性宇宙飛行士の劉洋さんは2012年に宇宙飛行を実現した。人々は有人宇宙船「神舟10号」に女性飛行士が乗船するかについて、そして女性飛行士の選抜基準について興味をわかせている。「李錦記宇宙奨学金」の開始を告げる記念式典の現場で、一部の専門家は中国宇宙事業に未来について、それぞれの意見を語った。人民日報海外版が伝えた。

 中国有人宇宙事業弁公室の楊利偉副主任は、「中国の技術発展に伴い、宇宙飛行士に対する要求や生理的な条件がより緩和される。中国が有人宇宙事業を手がけるのは、宇宙資源を利用し人類に貢献するためだ。中国の科学技術と宇宙事業の発展に伴い、将来的に中国の宇宙ステーションで、多くの科学者が実験を行うだろう。人そのものの素養に関する条件は厳しくなるが、性別は問題ではない。神舟10号にも女性飛行士が乗船する可能性がある」と述べた。

 中国有人宇宙事業の元副チーフエンジニア、総装備部元副部長、中国宇宙基金会理事長の張建啓氏は、宇宙飛行士の心理的な素養の重要性を強調し、「宇宙飛行士は雑念を持ってはならない。中国初の宇宙飛行士である楊利偉さんが宇宙に向かった時、私は地上で楊さんの心拍数をチェックしていたが、乗船から宇宙到着まで心拍数に変化はなかった。この強い心と思想が非常に重要だ」と指摘した。

 中国工程院院士、「神舟」の初のチーフエンジニアである戚発ジン氏(ジン=車偏に刃)は、「中国の計画によると、2014年頃に十数トンの宇宙船を地球の軌道に送り込むことになる。さらに2020年までに、中国独自の宇宙ステーションを建設する。中国の宇宙船は2020年に月面着陸を実現し、さらにサンプルを持ち帰る。2025年には有人月面着陸を実現するだろう」と語った。

 戚氏は一般人が将来的に宇宙飛行士になる可能性について、「中国の宇宙飛行士には、メンテナンスと操作を担当する操縦士がいる。その他にも、効果的な荷重に関する専門家がいる。将来的に多くの科学者が宇宙ステーションで実験任務を完了するだろう。本日の記念式典に集まってくれた若者、さらには一般人も、宇宙飛行を実現する機会があるかもしれない」と述べた。

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