2013年08月19日-08月23日
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衣料品のネット通販 3Dプリンタでオーダーメイド実現か

2013年08月20日

 服を買ったのはいいがサイズが合わない、どの服を着ればよいか分からないといった悩みはもうすぐ過去のものとなる。2013年中国流花国際服装祭および広東ファッションウィークが19日、広州・白馬服装市場で開幕した。広東省服装服飾業協会の劉岳屏会長は、「EC事業は市民のショッピングの選択肢を増やした。一方で、日進月歩のIT技術と3Dプリンタ技術も衣料品業界に進出している。将来的には外出しなくても、自宅で今流行の衣料品をオーダーメイドできるようになるかもしれない」とし、伝統的なEC事業者が新時代に突入しつつあることを明らかにした。広州日報が伝えた。

 ネット通販で衣料品を購入する市民が増加しており、伝統的な市場がEC事業にシフトする流れも強くなっている。中国流花国際服装祭に出席した広州経貿委員会の関係者は「広州のEC事業の売上高は昨年130%増となり、伝統的なビジネスモデルを大きく上回った」と語った。流花商業区も昨日、卸売市場の単一的な姿勢に別れを告げ、EC時代に突入し、オンライン・オフラインから攻勢をかけようとしている。

 しかしEC事業にもボトルネックが存在する。商品の説明と実際の商品が異なる、もしくはサイズが合わないといった状況が増加傾向にあることに、消費者は気づいているだろう。劉会長は「3Dプリンタ技術とクラウド技術はすでにファッション業界と融合している。これら最新の科学技術が、市民の間で普及するのもそう遠くはないかもしれない」と指摘した。それでは将来的に、市民のショッピングにはどのような変化が生じるのだろうか?劉会長は、「まず3D技術を使って消費者個人の体型をスキャンする。次に、クラウド技術で服を表示し、自分の好きな服のデザインを選択する。それから3Dプリンタ技術を利用し、市民がオーダーメイドした衣料品をその場でプリントアウトする」と説明した。

 白馬服装市場の程九洲総経理は、「白馬服装ネットワークのベータ版は10数万元の取引額を記録した。既存のEC事業のボトルネックを解消するため、曁南大学のEC事業専門家と提携し、広州初の『オンライン試着室』のソフトを共同開発しようとしている。市民は自らの情報を入力するだけで、服のサイズが合うかどうかクリック1つで分かるようになる」と語った。

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