2013年10月01日-10月04日
トップ  > 科学技術ニュース>  2013年10月01日-10月04日 >  10月の天象、アイソン彗星に期待

10月の天象、アイソン彗星に期待

2013年10月08日

 国慶節(建国記念日、10月1日)の長期休暇が終わり、多くの天文愛好家は今月の天象を心待ちにしている。約2カ月に渡り大きな変化のなかった天象だが、10月には見どころを迎えようとしている。科技日報が伝えた。
 間もなく訪れる9日のりゅう座流星群は月の光による干渉を受ける。一部のウェブサイトは天頂出現数(ZHR:最良の状態における1時間当たりの流星出現数)を約10-20回とし、「観測条件はまずまず」とした。北京天文館の朱進館長は、「今年はりゅう座の母彗星が回帰する年ではないため、流星数は少なく、観測はあまり勧められない」と語った。
 同日は他にも、水星が今年最後の東方最大離角を迎える。一部の天文愛好家は日没後の西の空にそれを観測しようとしているが、朱館長は「日没時の水星の地平線からの高度が低いため、観測を勧められない」と指摘した。
 朱館長は19日の半影月食について、「ちょうど早朝の月が隠れる時間に発生するため、北京では開始時しか観測できない。しかし中国西部は月が隠れる時間が遅いため、多くの過程を観測できる可能性がある」と述べた。
 22日は大規模なオリオン座流星群が訪れる。朱館長は、「流星数が比較的に安定した流星群となるが、今年はちょうど満月に当たり、月から強い影響を受ける。天気が特に良ければ、23日の前後二日間の早朝に運試ししてもよいだろう。しかし天気が特に良くなければ、観測に行く必要はない」と指摘した。
 「百年で最も明るい彗星」と呼ばれるアイソン彗星が、今月末に接近する。朱館長は、「北半球は観測に適している。アイソン彗星が最も明るく輝く前後1-2週間で、観測条件が良好であれば、肉眼による観測が可能だ。実際には、設備を使えば今でも観測が可能だ」と語った。

※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます